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Obsidian x Gemini CLI でふりかえりを爆速化する
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- Satoshi Oikawa
- https://x.com/oikwsat
Obsidian はノートアプリですが、Obsidian の機能やプラグインを活用することで日々のタスクやメモを効率的に残すことができます。 今回は、日々の記録をデイリーノートに書き、一週間毎のふりかえりをウィークリーノートに書く、というのを生成AIを使って爆速化する方法を紹介します。
要約
実践している週毎のふりかえりの手順は以下のとおりです。
- 日毎に、今日の完了タスク、気づき・学びなどをデイリーノートに書く
- 週毎に、生成AIを使ってウィークリーノートを作成する
- 入力: 今週のデイリーノート・今週作成したノートをインプットに
- 出力: タスク完了数、読んだ記事や書籍など、YMT手法を使ったふりかえり案
- 出力されたウィークリーノートを元に、ふりかえりながらノートを更新する
※ YMT手法とは、「Y(やったこと)」「W(わかったこと)」「T(次にやること)」の3つの頭文字を取ったふりかえりのフレームワークです
使用する Obsidian プラグイン
ウィークリーノートのふりかえりに使用するプラグインは次のとおりです。 コミュニティプラグインは「設定 > コミュニティプラグイン」からインストールできます。
- コアプラグイン
- Daily Note
- コミュニティプラグイン
- Periodic Notes : デイリーノートを拡張し、毎週・毎月のノートを作成可能にする
- Templater : ウィークリーノートをテンプレートで作成可能にする
- Calendar : ウィークリーノートをカレンダーの週番号クリックで作成可能にする
- Terminal : Obsidian 上から Gemini CLI を実行可能にする
使用する生成AIサービス
無料で使用できる範囲が大きい Gemini を Gemini CLI から使います
※ Claude Code CLI、Codex CLIなどでも可能だと思いますので、別サービスを使う場合は適宜読み替えてください
macOS で Homebrew を使っている場合は、下記コマンドで Gemini CLI をインストールします
% brew install gemini-cli
設定手順
1. デイリーノートのフォルダ・ファイル名・テンプレートを設定する
デイリーノートにはPeriodic Notesプラグインを使っているので、コアプラグインと合わせて設定内容を載せておきます。
1-1. コアプラグイン > デイリーノート
- 日付の書式:
YYYY/MM/YYYY-MM-DD
- 新規ファイルの場所:
Journal
1-2. コミュニティプラグイン > Periodic Notes
- Daily Notes
- Format:
YYYY/MM/YYYY-MM-DD
- Daily Note Template:
Config/Templates/DailyNoteTemplate.md
- Note Folder:
Journal
- Format:
- Weekly Notes
- Format:
YYYY/[weekly]/gggg-[w]ww
- Weekly Note Template:
Config/Templates/WeeklyNoteTemplate.md
- Note Folder:
Journal
- Format:
2. ウィークリーノートのテンプレートを準備する
Config/Templates/WeeklyNoteTemplate.md
ファイルを、次の内容で作成します
<%\*
あなたはコーチング・ティーチングのスペシャリストです。ユーザーにふりかえりを定着させ継続的に改善活動に取り組めるように導いてください。今週のデイリーノートと、今週作成・更新したノートを忠実に読んで、以下の項目に従ってウィークリーノートを更新してください。ユーザーにフラットに向き合い忖度せず、定量・定性的に判断してください、ネガティブな表現は使わないでください。
-%>
# 今週の完了タスク
- 今週のデイリーノートを読んで、businessとprivate別にタスク完了数を日別に集計してください
- 集計結果は、日付・曜日・完了数の列でテーブルで出力してください。日付は`[[YYYY-MM-DD]]`フォーマットでリンクしてください。古い日順にソートしてください。テーブルの最後に完了数の合計した行を追加してください
# 今週のコンテンツ
- 今週読んだ本・記事・動画をリスト化し、ページが存在すればページをリンクしてください。デイリーノートまたは該当コンテンツのページにメモが存在した場合は、一行の簡単な説明を加えてください
# 今週の主な出来事・ハイライト
- 仕事のタスクで印象的だったこと、家族・健康・趣味などプライベートで印象的だったことを書き出してください
# Yatta: 達成したこと
- 学んだ技術・スキル、チャレンジしたこと、新しいツールや手法、キャリア形成につながった行動を書き出してください
# Wakatta: 課題・うまくいかなかったこと・気づき・学び
- 今週うまく進まなかったこと、困難だったこと、反省点などを書き出してください
* 「新しい気づき」「成長できた点」「今後に活かせる発見」などをまとめてください
# Tsugi: ネクストアクション
- 改善するべきこと・次に実行するアクションを具体的なタスクで書き出してください
- 少し難易度が高いチャレンジングなアイデアも書き出してください
# メッセージ
- 今週の感じたこと・気付き・感謝したいことなどを踏まえて、次週意識したいこと、具体的な目標や行動、そして自分へきっかけを与えるひとことを書いてみてください
3. カレンダーの週番号からウィークリーノートを作成可能にする
Calendar プラグイン設定の Show week number を有効にし
週番号をクリックしてウィークリーノートを作成できるようにします。
5. Gemini CLI を使ってウィークリーノートを更新する
Terminal コミュニティプラグインをインストールし、Terminal から Gemini CLI を使ってウィークリーノートを更新します。
まず Terminal で Gemini を起動します
$ gemini
起動した Gemini に、「@」でウィークリーノートのファイルを指定し、ウィークリーノートの更新を依頼します
@Journal/2025/weekly/2025-W35.md ファイルの内容に従ってノートを更新してください
次の画像のように Gemini がウィークリーノートの更新案を作成し、この内容で更新してよいですか?を確認してきますので、問題なければOKにします。 1分も掛からずウィークリーノートのたたき台を作成することができました!
- あとは、自身で出力されたノートを元にふりかえりながらノートを更新して完了です。
まとめ
本記事では Obsidian x Gemini で週毎のふりかえりを爆速で行う方法を解説してきました。 Gemini CLI を使いましたが、Claude Code CLI、Codex CLIなどでも可能だと思いますので、お好みの生成AIサービスを使用いただければと思います。 また、ウィークリーノートのテンプレートはあくまで例になりますので、ふりかえり項目やふりかえり手法など、継続していく中で自分なりの最適解を探求していってもらえればと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。