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台湾リージョンから TOKYO リージョンに移行しました
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- Satoshi Oikawa
- https://x.com/oikwsat
噂されていた Google Cloud Platform の TOKYO リージョンが遂にリリースされました。
東京 GCP リージョン の正式運用を開始しました
本ブログサイトは台湾リージョンにホスティングしているので,早速 TOKYO リージョンに移行したいと思います。
東京はどのくらい速いの?
いきなり移行する前に軽く調査してみます。
単純に経路が少ない方がトラブルに強い,物理的に近い方がネットワークが速いというのは理解していますが,実際どのくらい違うのかなーということで ping で比較してみました。
- 条件: 有線(無線経由しない),渋谷,12:30 頃 15 回平均値
- 結果
- asia-northeast1-a : 8.1ms
- asia-east1-a : 37.7ms
- us-west1-a : 105ms
https://twitter.com/i/status/796560374019465216
日本からは比較するまでもなく速いですね,ということで移行に踏み切ります。
GCE のリージョンを変更する方法を調べる
どうやって変更するのか調べる前に,変更方法を想像してみると,
- 新しいインスタンスを作成してデータ移行
- Google Cloud Console でマウスでポチポチ
- gcloud SDK を使って CUI でキーボードでポチポチ
あたりかな?と思ってドキュメントを探してみると,発見できました。
ゾーン間のインスタンスの移動
- 注意点としてリージョンが変わることで IP アドレスは移行できないとのこと
- マウスでポチポチでも出来る
実際の移行手順
方針
リージョンを跨いだ移行になる & DNS レコードを A レコードで設定しているので,IP アドレスをもう 1 つ取得して A レコードを切替えることでダウンタイム無しにする,マウスでも出来る & 1 インスタンスの移行 ということで Web コンソールからという方針にします。
手順
- GCE で,元インスタンスのスナップショットを取得
- GCE で,新規にインスタンスを作成し,ブートディスクにスナップショットを指定
- Networking で,外部 IP アドレスから静的アドレスを予約
- GCE で,新しく作成したインスタンスに静的アドレスを割り当て
- DNS(お名前)で,A レコードの設定を新しい IP アドレスに変更
- 一晩待つ
- GCE で,古いインタンスを停止し,IP アドレスを開放
- Networking で,静的アドレスを開放
これで無事に移行完了できました。
注意?
最後に,GCE の無料試用期間のためか 1 ゾーン内に 1 静的 IP アドレス?といった制限があるようです。STATIC_ADDRESSES の割り当て上限に到達しました。
という warning で気付きました。
無料試用ガイドに見つけられませんが,「Google Cloud Platform コンソール > IAM と管理 > 割り当て」から具体的な制限を確認できました。(Static IP はゾーンで 1 つ。VM インスタンスはゾーンで 80 個 等。)
アカウントのアップグレード(無料試用期間から本利用)でこの制限はなくなるようです。
また,asia-east と asia-northeast といったリージョン違いで料金が異なるようです。詳細は見つけられていないのですが,GCE のインスタンス作成時に推定費用が表示されるので,vCPU x 1(n1-standard-1)で確認してみると
- asia-east (Taiwan) : $28.50/month
- asia-northeast (Tokyo) : $34.28/month
- us-east (The Dalles) : $25.95/month
となっています。(2016-11-13 調べ)